シャーペンの芯径は何ミリを使っていますか?文房具にあまり興味を持たない人を含め「0.5mm」の芯径を使っている人が大半なのではないかと思います。
私もシャーペンの芯径は基本「0.5mm」しか使ってこなかった人間ですが、中学生になる息子と一緒に勉強に付き合っていくうちに違う芯径をいろいろ試していくようになりました。
なぜ他の芯径を使ってみたのかというと、使う用途やその時の気分によって芯径の違うシャーペンで筆記する事で気持ちよく勉強に取り組めると思ったからです。また芯径の違いによって書き心地も変わりますし、気持ちを切り替えるときに芯径の違うシャーペンで筆記するのも良かったです。
この記事では、シャーペンの芯径の違いについて深堀していきたいと思います。またおすすめの芯径や、それぞれの芯径の特徴を解説していきたいと思いますので参考していただければ幸いです。
シャーペンの芯径について
私たち日本人が使うシャーペンの芯径は基本「0.5mm」だと思います。
芯径とはシャー芯の中心部分の直径を表す専門用語です。芯径が細いほど細い線が書けて、折れるリスクが増えます。逆に芯径が太いほど太い線が書けて、折れるリスクが減ります。
芯の太さが「0.5mm」であれば、「0.5mm」の太さで文字を書けるかというと違います。皆さんご存じのようにシャーペンを握って筆記すると、シャーペンは傾いているのはご存じでしょう。傾きは人によって違いますが、基本的には「50~60度」くらいに傾けて筆記するのが推奨とされています。
紙に筆記するためには、シャー芯の素材を削りながら筆記をしているので、芯の先端は斜めに削れていきます。つまり、芯の太さが「0.5mm」でも傾きの分だけ設置面積は広くなり線も太くなります。
※わかりやすく図にするとこのような感じです。

斜めに傾けて芯が「片減り」すると線は少し太くなります。誰もが経験してきたことでご存じの事だと思います。そのために、途中でシャーペンの軸を回転させたりして「片減り」状態を解消させながら筆記をするコツを自然とつかんでいます。
つまりシャーペンの芯径は直径の太さですが、筆記時にペン先が削れるので常に線の太さは変化するという事になります。
要は「0.5mm」のシャーペンで筆記した場合、鋭角になった先端の細い線から片減りした太い線が実際の筆記線となるわけです。
芯の先が鋭角になった向きで筆記した場合は、下のような図になり線が細くなります。

※「0.3mm」が片減りして太くなった状態で筆記した時と、「0.5mm」の鋭角部分で筆記した場合では「0.5mm」の方が細くなる場合もあります。シャーペンの芯は直角に立てて筆記した場合のみ芯径の太さに比例しますが、斜めに傾けて筆記すると芯先の角度により線の太さは変わりますし書き味も変わってきます。
シャー芯の表記と実際の芯径
シャーペンの芯の太さは、表記されている太さと計測した太さで違いがある事はご存じでしょうか?意外としらない方もいらっしゃると思います。
私もこの事実を知るまで「0.5mm」芯は直径「0.5mm」の芯だと思っていました。しかし実際には驚く程の違いがありました。
「JIS S 6005」は シャープペンシルに使用される黒芯および色芯に関する日本工業規格です。どのような製品にも規格があり、シャーペンの芯の太さについても同様に規格があります。

芯径による文字の太さ
日本工業規格(JIS S 6005)によると日本人のスタンダードである「0.5mm芯」は0.55~0.58mmの太さである事がわかります。
でもこれって四捨五入すると「0.6mm」ですよね。
同様に「0.3mm」なんかは0.37~0.39mmとなれば、実際「0.4mm」に近い太さになります。小数点切り捨てで芯径のサイズという考えなのでしょうが、紛らわしい表記だといえます。
しかし「0.7mm」より太くなると、0.69~0.73mmとなりようやく「0.7mm」芯といえる誤差となりました。
「0.7」より太くなると同様に私達がイメージしている芯径の誤差サイズになっています。
芯径によるおすすめや特徴
「ぺんてる」から発売されているシャー芯の太さが「0.2 / 0.3 / 0.4 / 0.5 / 0.7 / 0.9 / 1.3mm」があります。
その中から通常のノートに筆記する太さとして「0.2mm」から「0.7mm」までを選んでみて、芯径の特徴をまとめてみました。
「0.2mm芯」の太さ

現在、シャー芯の「0.2mm」を製造して販売しているのは「ぺんてる」のみです。
このサイズの芯径はぺんてる以外は製造できておらず、これはぺんてるの技術力が高いからなのか、「0.2mm」は折れやすく実用的でないから他のメーカーは製造する意志しないのかはわかりません。恐らくオレンズシステムでしか0.2mmの芯を折れずに書くことが難しいからだと思います。
結果的にぺんてるの「0.2mm」対応のシャーペンは、現在発売されているのは「オレンズ」シリーズだけです。昔に製図用のシャーペンでも発売されていたとありますが、恐らくほどんどの方は使いこなすのが難しかったと思います。
「JIS S 6005」によると「0.2mm」は実寸として「0.27~0.29mm」となっています。
実質0.3mmの太さではありますが「0.2mm」芯となっています。
まず「0.2mm芯」を肉眼で見てもかなり細く、すぐに折れてしまいそうなのは一目瞭然です。そのため通常のシャーペンではなく「オレンズシステム」を搭載したシャーペンが「0.2mm芯」対応となっています。
オレンズシステムにより、芯の外側にスライドパイプで守りながら筆記をするという仕組みになっているので芯が折れない仕組みです。
芯が減っていくと先端のパイプが上へスライドする機構により、常に芯をガードする役割となります。(下の図のとおり)

「オレンズ」は芯を出さずに筆記を開始します。シャーペンを斜めに傾けて紙にペン先が接地すると同時にガイドパイプは上へスライドする事でシャー芯が少し出で筆記する事ができます。
ガイドパイプは徐々に上に上がっていくのでこれ以上ガイドパイプが収納できない場合、再度ノックをするとガイドパイプと芯が一緒に出てきます。
※ガイドパイプ分の芯の長さまではノックせずに筆記が出来るということです。
この「0.2mm」は本当に細く、見た感じも非常にスッキリと繊細な線が引けます。
そこでガイドパイプから芯を出し、気を付けながら筆記をしてみましたが簡単に折れてしまいました。やはり「0.2mm芯」は「オレンズシステム」に頼って筆記する必要があるようです。
「0.2mm芯」を使う用途は、可能な限り細い線を書きたい場合です。
芯が細いので芯の減りが早くコスパが非常に悪い事と、芯がすぐに折れてしまうという特徴があります。これは物理的に仕方ありません。「オレンズシステム」によるガイドパイプが常に紙に擦りながらの筆記となるので、常に「カリカリ」とした引っ掛かりを感じる書き心地となります。
個人差はあるとはいえ私はこの引っ掛かりによって書きにくいというより、「カリカリ感」が結構心地が好きでいい感じに筆記が出来ました。筆記した文字をみても非常に細く、定番の「0.5mm」とは全く太さが違うのを体感できます。小さい字を書く人や、細い線で筆記したい人は、この「0.2mm」が最強である事は間違いない芯径です。
「0.3mm芯」の太さ

「オレンズ」以外のシャーペンで細く筆記したい場合は、この「0.3mm」を選ぶ事になります。
「JIS S 6005」によると「0.3mm」は実寸として「0.37~0.39mm」となっています。
ほぼ「0.4mm」の太さですが製品上は「0.3mm芯」となっています。
通常の「0.5mm芯」に比べて、見た目にもあきらかに細いので強い筆圧で書いた場合芯が折れてしまいます。
いきなり「0.5mm芯」と同じ感覚で筆記すると芯が折れる場合があるので、慣れるまでは力加減が必要となります。
「0.3mm芯」はメーカーによる配合によって、筆記感も違ったり芯の折れやすさも違います。他にもシャーペンの種類によっても芯の折れやすさは大きく変わってきます。
実際に私が使っていた「アルファゲルスイッチ(0.3mm)」で筆記した時は、すぐに「ポキポキ」折れてしまい使うのを断念した事があります。しかし「グラフギア500(0.3mm)」で筆記した場合、意外と芯が折れる事なく普通に筆記が出来ました。
このシャーペンによって芯の折れやすさの違いは何なのかを推測してみました。
シャー芯の太さも規格内であれど太さが若干違うように、シャーペンのガイドパイプも同様の誤差があります。つまりシャー芯が若干細くガイドパイプの内径が若干大きい場合、ガイドパイプ内の隙間が大きいと、シャー芯の1か所に負荷が掛かり折れやすくなるのではないかと思いました。(下の図のとおり)

「0.3mm芯」を見るとあきらかに「0.5mm芯」より細いのがわかります。
筆記した線も繊細でよりシャープな線が書けるので、小さい文字を書きたい場合や字をシャープに見せたい場合に適した芯径です。
書き味としても「0.5mm」よりも紙の引っ掛かりが増えて、より「カリカリ感」が出てきます。デメリットとしては「0.5mm」程の安心感がなく、力加減や芯の出具合を気にしながら筆記する必要があります。慣れてくれば折れない力加減や芯の出具合がわかり、あまり気にせず筆記できるようになるでしょう。折れないように気を付ける事は、芯を出し過ぎない事とペンを寝かすより立てて書いた方が折れにくいという事。他にも芯の硬さによっても折れやすさは違うので、「B」で折れる場合は「HB」や「F」といった硬い芯に変更する事も大事です。筆記した文字を見てみると、常に細い状態の「0.5mm」で書いたシャープな文字といった感じで、非常にスッキリとした文字でした。
「0.4mm芯」の太さ

この「0.4mm」の製品を出しているメーカーは少ないですが、私が一押ししている芯径サイズです。
通常の芯径は0.2mm単位の規格で「0.3mm」「0.5mm」の間に位置する「0.4mm」はどっちつかずの芯径のように感じます。しかしこの「0.4mm」は意外とメリットが大きく、私は一番実用的な芯径のように感じています。
「JIS S 6005」によると「0.4mm」は実寸として「0.46~0.48mm」となっています。
実質0.5mmの太さではありますが「0.4mm」芯となっています。
実質「0.5mm」芯の太さは0.6mm、「0.4mm」芯は0.5mmと考えると0.1mm細いという事は1/6」細くなっているといえます。

つまり「0.4mm」の芯径は、「0.3mm」だと細く折れやすいので「0.5mm」を使っているけれど太いのが嫌だという人はこの「0.4mm」がお薦めです。
ポジティブに評価すると「0.5mmより細く書けて0.3mmより折れにくい」です。
ネガティブな評価としては「0.3mmより太くて、0.5mmより折れやすい」となります。
使う人がこの「0.4mm」を、ポジティブにみるかネガティブに見るかで評価が変わります。
私が使用してこの「0.4mm」を評価しているのは、単純に「0.5mm」より細く書けるからです。
「0.5mm芯」は片減りしたときの線の太さや濃さに不満を感じるので、「0.4mm」は物理的にも若干ではありますが細いのは大きなアドバンテージです。正直なところ書き比べて差が分かるという程の差ではありません。あくまで若干でも芯径が細いので、細く書けるのは間違いないという事です。
書き心地は「0.4mm」も「0.5mm」と同じというか、差は感じませんでした。
芯の片減りの向きによる紙への引っ掛かりで筆記感は変わるので、ブラインドテストをましたが当てる自信はありません。
同じ芯で「1/6」程度細くなっただけでは、書き心地の変化は感じ取る事は出来ませんでした。「0.5mm」の太ってきた字や線があまり好きではなくて、「0.4mm」にする事で気持ち改善したという程度でも存在意義は大いにあると思います。
何よりもい「0.3mm」にした時の、芯が折れそうな不安定さは微塵も感じることはありません。
「0.5mm」のように気軽にガシガシ筆記できて、「0.5mm」より気持ち程度でも細く書けるこの芯径はとても気にっています。私一押しの芯径といえます。
もっと「0.4mm」に対応したシャーペンの種類が増えてほしいですが、シャーペンを製造しているメーカーも販売数が少ない「0.4mm」は販売はしてくれないでしょう。もっとこの「0.4mm」が普及してくれる事を願っています。
「0.5mm芯」の太さ

シャープペンシルといえば「0.5mm」というくらい、日本ではスタンダードな芯径の太さだといえます。
日本語の「ひらがな」「カタカナ」「漢字」と画数の少ない文字から多い文字まで筆記するのに丁度良い太さが「0.5mm」という訳です。
一方、アメリカなど英語は画数が少ないことで「0.7mm」がスタンダードとなっています。
「JIS S 6005」によると「0.5mm」は実寸として「0.55~0.58mm」となっています。
四捨五入すると0.6mmの太さではありますが「0.5mm」芯となっています。
この「0.5mm芯」は説明する必要もないくらい、皆さんは使われていると思います。
余程筆圧が強い方を除けば、適度な細さに芯もそこまで折れないので使い勝手は一番いい芯径と言えるでしょう。
書き心地もこの「0.5mm」がベースとなるので、後はメーカーによる芯の配合で滑らかな書き味や、折れにくさが変わってきます。
例えばパイロットのシャーペンに最初から搭載されているシャー芯(HB)は、筆記時に「キュッキュッ」と樹脂のような音と手応えがする場合があります。私はこの音と筆記感が苦手なので、ぺんてるの「Ain」に変更しまところ改善しました。
これは完全に好みなので自分にあったメーカーの芯を探してみてくださいね。鉛筆を始めシャーペンも片減りが発生する筆記具なので、シャープな線から少し太い線までシャーペンの軸を回転させる事で調整する事が出来ます。
学生のノートをとる場合や、テストに筆記する芯径を選べというのであれば無難な選択としてはこの「0.5mm」です。
「0.7mm芯」の太さ

シャープペンシルは細い線を書く筆記具のイメージが強かったので、なぜ「0.7mm」や「0.9mm」が販売されているのかと思っていました。
どうやら英語など画数の少ないアルファベットなどに丁度よい太さという事で、アメリカではこちらがスタンダードな太さとなっています。
「JIS S 6005」によると「0.7mm」は実寸として「0.69~0.73mm」となっています。
この「0.7mm」より細い芯は四捨五入すると繰り上げになっていたのですが、「0.7mm」より太い芯径からある意味本当の「0.7mm」となっています。
芯を出してみるとあきらかに「0.5mm」より太いのがわかります。
ここまで太いとすぐに文字が潰れて見えにくいのではないかと、不安に思ったのですが意外と普通に筆記が出来ます。
むしろ書き心地は滑らかで、芯が太いので剛性感がありガシガシと殴り書きをしても非常に安定感と剛性感がありました。芯が太いという事は芯の減りも遅く、芯が片減りしてきたらシャーペンの軸を回転させるテクニックが必要となりますが、いい感じで筆記が出来ると思いました。しかし、細かい線や文字を書く場合はやはりこの芯径では不便があるのも事実です。
使う用途としては、大きな文字を書いたり簡単なメモをとるといった気を楽に筆記が出来る場合に使う芯径が適していると思いました。
最後に
シャーペンの芯径による特徴や書き心地について説明しました。
違いがあるからこそ、用途に応じた使い分けが必要になるという事です。
「0.5mm」だけで事足りる方であればその1種類だけで問題ありませんが、私のように筆記具が好きな人間にとっては、芯径によってシャーペンを使い分けして書くといった使い方が楽しくもあり便利だと感じています。
また、シャーペン好きの人間はいろいろなシャーペンを使って用途に応じて使い分けをしたい欲求が趣味であり、まあ要は自己満足なんですけどね。
学生の方はたくさんの文字を書いていく事になるので、少しでも楽に筆記が出来たり心地よく筆記ができるシャーペンやシャー芯で勉強を頑張る手助けが出来たらと思います。
私の息子は教科ごとにシャーペンの種類を分けて、楽しみながら勉強をしています。同じ勉強をするなら、少しでも楽しく気持ちよい書き心地のペンで筆記した方がいいと私も同じ趣味を持てて良かったと思っています。
それでは、この記事を読んでいただきありがとうございました。


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