「大三元レンズ(ソニーeレンズ用 aps-c)「 sigma 18-50 F2.8 DC DN Contemporary」の必要性!キットレンズと性能を比較しました!

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カメラ設定・基礎知識

初心者の方が初めてカメラを購入した時に、セットで付いているレンズを「キットレンズ」と言います。

基本的によく使う標準的な焦点距離を持つレンズで、広角から中望遠までの画角を無段階で変える事が出来る「標準ズームレンズ」がセットで販売される事が一般的です。セット価格で購入する事で単品価格より安く購入する事が出来ます。

しかし「キットレンズ」を使っているうちに、画質など性能に満足が出来なくなる人が出てきます。

かくいう私も満足できなくなった一人です。苦笑

 

「標準ズームレンズ」は最も使用頻度の多い焦点距離になると思います。

画質や表現力を優先して、「単焦点レンズ」を数本持って撮影される方もいらっしゃいます。

自分がどの焦点距離でどのように撮影するかわかっている方はそれでいいのですが、特に初心者の方は間違いなく「ズームレンズ」を使った方が、便利に撮影が出来て荷物も少なくて済みます。

非常に便利な「ズームレンズ」の欠点である、「画質がイマイチ」「ボケにくい」の2点を解決するには高級レンズである「大三元レンズ」がお薦めとなります。

今後「大三元レンズ」の購入を視野に入れている方や、どのくらいの性能(描写力やボケ感など)なのかご興味がある方は最後までご覧ください。

 

今回の記事は、「大三元レンズ」のAPS-C専用レンズ「Sigma 18-50 F2.8 DC DN Contemporary」を徹底解説していきたいと思います。

※「APS-C」専用レンズとなっています。「APS-C」の「F2.8」によるボケの量は、「フルサイズ」の「F4.0」と同程度となります。つまり約1段分ボケないという事になります。

「大三元レンズ」と「キットレンズ」の比較対象として、標準ズームレンズの「E18-55㎜ F3.5-5.6 OSS」と比べていきたいと思います。

 

 

「大三元レンズ」とは

大三元レンズとは、開放F値が「F2.8通し」のズームレンズのことを言います。

大三元レンズは一般的に「広角ズームレンズ」「標準ズームレンズ」「望遠ズームレンズ」の合計で3種類あります。

通常、標準ズームレンズは焦点距離により開放F値が変わるのに対して、大三元レンズは焦点距離に関係なく開放F値が「F2.8」から使えるレンズとなります。

「大三元レンズ」という呼び方も、麻雀の「大三元」から来ており最高品質のズームレンズという意味です。

その為、「価格が高い」「サイズが大きい」「重量がある」と気軽に購入したり撮影時に手軽に持ち運べるレンズではありません。

大三元レンズは、各メーカーが一番力を入れて開発しているズームレンズとなります。

 

 

大三元レンズ(ソニーeマウント用 Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary)について

大三元レンズの最大の欠点である「価格が高い」「サイズが大きい」「重量がある」のを覆したレンズが、「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」です。

数ある大三元レンズの中でも、ここまでコンパクトで軽量なレンズはなかったと思います。さらに価格も大三元レンズの中でも手頃な価格に抑えているのが特徴です。

ズームリングの操作感も滑らかで、適度なトルク感があり高級感があります。但し、ズームリングの操作は純正とは逆向きとなるので慣れる必要があります。ピントリングに関しては、かなり細くてファインダーを除きながら操作をしようにも回しにくいように感じます。これに関しては設計上の問題なので改善を望みます。

カメラ本体やレンズは当たり前ですが、価格が高い方が基本的に性能がよくなります。同様にサイズが小さくなる程、機械的にも光学性能的にも基本的に性能は悪くなります。

私が初心者の方へ最もお薦めする大三元レンズが「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」です。

このレンズの最大のウリは、35mm換算で「27mmから75mm」までF2.8通しで撮影することが出来る点です。

「大三元レンズ」はF2.8通しのため、レンズは重く大きくなるのが一般的です。

しかしこのレンズは、日常で持ち出す事をコンセプトに開発し、非常にコンパクトに仕上げる事に成功しています。カメラのマウント径より太くしない事が、開発コンセプトだったとの事です。

コンパクトで、価格も大三元レンズとして格安で開発されたレンズですが、その代償として「手ブレ補正機能」が非搭載である事。そして焦点距離が「18mmから50mm」と短い事が上げられます。

広角が18mm(35mm換算で27mm)スタートが個人的に残念でした。可能であれば16mm(35mm換算で24mm)スタートが望ましかったですが、それによってサイズや価格が上がるのであれば致し方ないかと思っています。

では、大三元レンズとしてはコンパクトな外観をご覧ください。(カメラはα6000です。)

α6000とのサイズ感はいかがでしょうか?本体がコンパクトな分、少しレンズが大きく見えるかもしれませんが大三元このサイズで収まっている事には驚きを隠せません。

レンズフードも通常のフードより凝った作りになっており、見た目も格好よく私は大変気に入っています。

 

大三元ズームレンズの種類

大三元レンズに限らず、ズームレンズは大きく分けて「広角ズームレンズ」「標準ズームレンズ」「望遠ズームレンズ」の3つに分類されます。

・「広角ズームレンズ」は、焦点距離が14-35mm程度のレンズ
・「標準ズームレンズ」は、焦点距離が24-70mm程度のレンズ
・「望遠ズームレンズ」は、焦点距離が70mm以上のレンズ

焦点距離は大体このくらいのイメージとなります。(絶対にこの焦点距離と決まっている訳ではありません。)

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」は35mm換算で「27mmから75mm」なので少し焦点距離が短いです。

これは、サイズと価格とのトレードオフです。

 

ズームレンズのメリット、デメリット

ズームレンズは、レンズに記載されている焦点距離(広角から望遠)の画角を選んで切り取る事ができます。

撮影する時に、自分が自由に動ける場合は近づいたり離れて画角を決める事ができます。

例えば運動会のように近づけない場合や、建物の中で後ろに下がれない場合など画角を変える事で構図を決める事が可能です。

さまざまなシーンに臨機応変に対応できるのが一番の魅力だと思います。

ズームレンズは大変便利ですが焦点距離に合わせた画質設計をする必要がある為、ワイド端(一番広角)からテレ端(一番望遠)全て均一な性能を維持する事は困難となります。

ズームレンズのメリット
・一番のメリットは、画角を変えて撮影する事でさまざまな表現が可能
・レンズの本数を減らせるので荷物が少なくてすむ
・撮影中にレンズ交換をする手間や時間を減らせる
・交換頻度が減らせるので、カメラ内のイメージセンサーにゴミが付着しにくくなる
ズームレンズのデメリット
・画質や表現力が単焦点レンズにくらべ劣る傾向にある
・開放F値が暗い傾向にある
・自分の足で近づいたり離れたりして撮影をしなくなる

ズームレンズのデメリットを可能な限り少なくしたのが「大三元レンズ」となります。

それでも「大三元レンズ」にした事で、新たなデメリットが生まれてきます。

それは「価格が高い」「サイズが大きくなる」「重量が重くなる」の3つです。

重量が重くなると言っても通常のズームレンズに比べた場合の話であって、単焦点レンズを数本持つ事に比べたら圧倒的に重量や荷物は減ります。

 

 

ソニーeマウント用 標準ズームレンズ(E18-55mm F3.5-5.6 OSS)について

ソニーのミラーレス一眼カメラ(NEX-5)が発売されたときのキットレンズ(標準ズームレンズ)がこの「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」です。(APS-C専用のレンズです。)

※このレンズはすでに生産終了となっています。

キットレンズ(標準ズームレンズ)という事もあり、F値はF3.5からF5.6と特筆するスペックではありません。

レンズの焦点距離は35mm換算で「27mmから82.5mm」となっており、現在発売されている標準ズームレンズは「24mmスタート」が多いのですが、10年以上前のレンズなので「27mmスタート」となっています。

「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」は、従来のAPS-C用標準レンズよりも一回りコンパクトな設計ながら「手ブレ補正」が搭載されています。

ミラーレスカメラのレンズ(特にeマウントのAPS-C用)は基本的に小型軽量に設計されており、周辺の歪み等はカメラ内のデジタル補正ありきで設計されています。

また胴体の作りは金属製となっており、キットレンズとしてはビルドクオリティも高いように思います。

「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」単体の画像と、α6000に装着した時のバランスをご覧下さい。

初めて購入した時の「NEX-5N」にこのレンズを装着した場合は、レンズにカメラがくっ付いているようなバランスだったのが、α6000に装着するといいサイズ感とバランスです。重量も200gを切っており持ち運びも非常に便利です。

 

 

ソニーeマウント aps-c「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」スペック比較

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」のレンズのスペック表です。

このスペック表で一番注目してほしいのは、「最短撮影距離」と「最大撮影倍率」です。

この後の文章で詳しく説明しておりますのでご覧ください。

 

 

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」と「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」サイズ感の比較

カメラやレンズの「大きさ」と「重量」は持ち運ぶのに重要な項目だと思います。

カメラが大きく重いと持ち出すのが面倒になったりするので、少しでも小さく軽いレンズは非常に便利だと思います。気を付けたい事はたかが100g程度大したことないと思っても、長時間首にかけっぱなしやバッグに入れて持ち運びすると想像以上に疲労したりするのでご注意下さい。

サイズは、大三元レンズでよくここまで小さく出来たと感心してしまいます。特にレンズの直径に関しては「キットレンズ」よりも若干ですが細いです。さすがに長さは16.5mm長いですが、持ち運びにそれ程問題になるとは思いません。

実際にこのレンズをカメラに装着して、持ち運びをしてサイズ感や重量に困ったという事は一度も感じた事はありません。

 

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」解像度(解像感)の比較!

シグマ「18-50mm F2.8 DC FN Contemporary」とソニー純正「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」の解像度(解像感)を比較したいと思います。

α6000のミラーレスカメラを三脚に固定して、レンズを交換しながら撮影をしていますので可能な限り同条件での撮影となっています。またF値はAPS-Cセンサーのカメラなので、シャープな写りになるように「F6.3」まで絞って撮影しています。

遠景で公園を撮影しました。確認する場所は、「中央(③)」「四隅(①②④⑤)」を比較していきます。

まず公園の全体画像をご覧ください。「Sigma 18-50mm F2.8 DC FN Contemporary」と「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」で撮影しました。

この画像は「SILKYPIX Developer Studio Pro 11」のRAW現像ソフトで現像しました。

シグマ「18-50mm F2.8 DC FN Contemporary」で撮影した画像をRAW現像で調整した後、ソニー純正「E18-55mm OSS」の画像も同様の設定に合わせて同条件での写真に仕上げています。

この日は雲もなく撮影条件も1~2分空いただけでの撮影となる為、色の差は「レンズ」による差と考えていいかと思います。

まず公園の全体画像を見る限り、2種類のレンズによる画質の差は誤差範囲レベルだと思います。

そこで、ここからは分かりやすく拡大した画像で比較をしてきたいと思います。

通常の拡大を表示する場合は、等倍(100%)でチェックしたりするのですが、スマホのような小さな画面でご覧になる場合どうしても確認しずらいと思いますので、倍の200%表示にして比較します。

画面左上①比較

 

画面右上②比較

「左上」と「右上」の拡大図です。

比較してみていかがでしょうか?画質の差は歴然としていますね。

圧倒的に「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」の方がシャープでしっかりと解像しています。なお、写真は三脚にカメラをセットして数枚撮影をした中から選んだので、ピンボケや風による被写体ブレではありません。

(③画面中央の葉っぱがブレてないのが被写体ブレでない根拠です。)

開放F値で撮影すると画像がゆるくなる傾向にありますが、どちらのレンズも解像感を出す為にF6.3まで絞って撮影しています。

「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」は10年以上も前に発売されたレンズで、当時は1400万画素のNEX-5に搭載されたレンズです。(NEX-5Nは1600万画素)

その為α6000の画素数(2400万画素)に対して、レンズの解像度がセンサーの画素数に追いついてない可能性があり、特に弱点である周辺の描写がより一層甘く見えるのかもしれません。このレンズは1600万画素程度のカメラと相性がいいのかもしれません。

画面右上③比較

さて、中央部分の200%拡大図です。画質の違いはいかかでしょう?

中央部分では、「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」と「シグマ 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」との画質差はあまり違いは感じないと思います。

厳密には、27インチ程度のモニターで等倍(100%)鑑賞を行えばやはりシグマのレンズの方がよりシャープに解像しています。

ブログやスマホの小さい画面だと差はまったく感じないレベルだと思います。

「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」も中央の解像感は高いという事がわかります。

 

画面右上④比較

 

画面右上⑤比較

レンズにとって最も描写が困難となるもっとも四隅の部分です。(左下④と右下⑤です)

「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」は、特に隅になるにしたがって極端にボヤけながら像が流れています。それに対して「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」は、周辺や四隅なども十分な解像感を維持しています。

これほどコンパクトなレンズボディであるにも関わらず、みごとにシャープな描写力です。

 

大三元レンズ(解像度)を比較

解像感の比較結果として、「キットレンズ」と「大三元レンズ」とでは大きな画質の差がある事がわかりました。

ソニー純正「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」が10年以上前のレンズとはいえ、このサイズと価格帯のスペックとしてそれなりに評価されているレンズです。

それにしても、さすがは大三元の標準ズームレンズといったところでしょうか。

中央部分こそは、大きな差は感じにくいかもしれませんが、周辺部四隅まで高い解像感を維持していました。

今回の検証はあくまで「焦点距離75mm(35mm換算)F6.3」の設定条件で撮影した結果です。

ズームレンズはズーム幅全域で性能を一定にする事は出来ません。違った焦点距離やF値で撮影すると少し違った結果になります。

レンズが変わると、画質がここまで差が出る事がわかってもらえたと思います。

それでも、拡大しなければそこまで大きな差はないのよね?

大きくプリントしたり、トリミングして切り取ったりしなければ画質の差はあまり影響ないと言えます。ただし、「大三元レンズ」の優位性はF2.8という明るさを確保できる事です。他にも逆光耐性など撮影条件が悪い条件でも撮影出来る点です。

 

 

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」(ボケ感の比較)

続きましては、ボケ感の比較をしていきたいと思います。

「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」は、ワイド端の18mmだと開放F値はF3.5ですが、テレ端の55mmでは開放F値はF5.6まで上がってしまいます。

通常のズームレンズは焦点距離によって開放F値が変化します。望遠になる程開放F値が大きくなります。

一方、「Sigma 18-50mm F2.8 DC FN Contemporary」は18mmから50mm全ての焦点距離に対してF2.8で撮影する事が出来ます。

よって望遠側になればなる程、ボケの量が大きく開いてきます。

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」
・27mm(35mm換算)「F2.8」(ワイド端)
・75mm(35mm換算)「F2.8」(テレ端)
「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」
・27mm(35mm換算)「F3.5」(ワイド端)
・82.5mm(35mm換算)「F5.6」(テレ端)

 

焦点距離75mm(35mm換算)開放F値の比較

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」の望遠が焦点距離75mm(35mm換算)までの為、「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」も焦点距離を75mmに合わせました。

ボケ量の差は松ぼっくり後ろの背景を見るとよく分かると思います。

シグマの大三元レンズはかなりトロトロにボケています。そしてF2.8までボカすことが出来るという事は、ボケに対しての表現の幅が大きくなるという事です。

ソニーのレンズも75mm(35mm換算)だとそれなりにボケていると思います。

なお主題である「松ぼっくり」と、背景までの距離が離れているからここまでボケていますが、背景の距離が近い場合はボケ量が少なくなります。

その為にも、F値が小さいレンズを持っている事で、ボケの調整幅が多くなります。

 

焦点距離52.5mm(35mm換算)開放F値の比較

こちらも松ぼっくり後ろ背景を見ると差がよく分かります。

「E18-55㎜ F3.5-5.6 OSS」も52.5mm(35mm換算)だと、F値がF4.5まで下がりますが焦点距離が小さくなる程ボケ感は減ります。(画角が広くなる程ボケ感は減ります。)

撮影位置は、75mm(35mm換算)と同じ位置で52.5mmの焦点距離で撮影しています。

シグマのレンズは52.5mm(35mm換算)でも、開放F2.8での撮影が可能です。

広角になる程、キットレンズと大三元レンズの開放F値の差が小さくなります。

約1段~2段程度のボケ量の違いを見てもらいましたがいかがでしょう?

いざという時にボカせるのはやっぱり便利だとおもうわ。

このボケの差をどう感じるかはあなた次第です。望遠レンズになる程「F2.8」で撮影できるメリットは大きくなります。

 

「Sigma 18-50㎜ F2.8 DC DN Contemporary」「E18-55㎜ F3.5-5.6 OSS」(最短撮影距離の比較)

最短撮影距離とは、カメラのセンサーから被写体までどの距離まで寄って撮影出来るかを表した数値です。

18-50mm F2.8 DC-DN Contemporary(大三元レンズ)
・最短撮影距離:18mm:12.1cm
・最短撮影距離:50mm:30cm
E18-55㎜ F3.5-5.6 OSS(ソニー純正ズームレンズ)
・最短撮影距離:25cm
最短撮影距離が短い程、より被写体に近づいて撮影する事が出来ますし、被写体をより大きく写す事が出来ます。
近づいて撮影出来るという事は、より背景がボケるという事になります。これは、カメラから被写体までの距離と被写体から背景までの距離の比率がボケ量に関係するからです。
大三元レンズのスペックには、ワイド端とテレ端の最短撮影距離が記載されていますが、純正ズームレンズには一つしか記載されていません。テストを行ったところテレ端が最短撮影距離のようです。
この比較テストでは、純正ズームレンズは最大82.5mm(35mm換算)までズームが可能ですが、同じ75mm(35mm換算)としてどこまで近づいて撮影出来るかを比較しています。
まず、75mm(35mm換算)では、ほぼ同じ距離までよって撮影する事が出来ます。
レンズの長さが違うのでレンズ先端から対象物までの距離に差はありますが、写る大きさは同じとみていいと思います。
一番の違いは、広角側(ワイド端)になります。
大三元レンズは、被写体に触れそうなくらい寄って撮る事ができます。また、最大撮影倍率を見ても「0.357倍」とズーム域で一番大きく写ります。(この数字が大きい程寄って大きく写せるという事です。)
純正ズームレンズでは、82.5mmで最大0.3倍となります。

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」の最短撮影距離による撮影は脱帽します。レンズ先端が被写体に当たるくらい寄って撮る事ができます。近づいて撮影する事に制限をあまり考えなくていいのは非常にありがたいですよね。

レンズ先端が被写体に触れそうなくらい寄れるのはすごいわ!

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」(色収差の比較)

「色収差」とは、カメラレンズを通った光の色の屈折率が1点に集まらない事で、被写体などの境部分に色(青色や緑色など)が縁どられる現象をいいます。
主に、明暗差のある物が重なり合う時に発生する事が多く現れます。また、逆光時やF値開放にして撮影する場合にも発生しやすいです。
このような色収差を抑えるにはF値を絞ったり、RAW現像ソフトで色収差を抑える処理を行う事で改善する場合があります。
根本的な改善としては、色収差の出にくいレンズに変更する事が最も改善出来る方法です。
「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」と「E18-55㎜ F3.5-5.6 OSS」の焦点距離とF値の設定を合わせて比較します。
「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」と「E18-55㎜ F3.5-5.6 OSS」ともに色温度から全て同条件でRAW現像しています。「Sigma 18-50mm」の方がハッキリとした色になっているのはレンズの性能の差(耐ゴースト、耐フレア設計)によるものです。
色収差(水色の滲み)に関して「E18-55」より「Sigma 18-50」が少し多いようです。
次に「Sigma 18-50」のF値を「F2.8」にするとどのくらい色収差が発生するか試したいと思います。
ご覧の通り盛大に発生しています。いたるところに色収差が出ています。(RAW現像で色収差を除去していない状態で現像しています。)
この色収差が「Sigma 18-50㎜ F2.8 DC DN Contemporary」の唯一の弱点だと思います。
特に、明るい背景と被写体を開放F値で撮影すると色収差が出やすいです。
※拡大画面の場所がボヤけているのはピント位置がもっと手前の金色の文字プレートに合わせている為です。(F2.8で撮影しているので被写界深度が浅くなりピント面から離れる程ボヤけてしまいます。)

 

 

大三元レンズ「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」の必要性

これまで大三元レンズ「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」の性能をご紹介いたしましたが、価格とのバランスで購入者が最終を判断される事と思います。

それでは「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」のメリットとデメリットをおさらいします。

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」のメリット
・大三元レンズとしては安い(コスパがよい)
・F2.8通しのレンズにより「ボケ」「シャッタースピード」「ISO感度」が有利になる
・周辺の解像度(解像感)まで十分シャープな画質
・耐逆光に強い(フレアやゴーストが出にくい)
・ズームリングを回した操作感やビルドクオリティがよい
・接写にすぐれており、かなり近づいて撮影出来る
・非常にコンパクトな設計

 

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」のデメリット
・大三元レンズとして安いとはいえ、普通のレンズに比べると高い
・条件によって色収差が出やすい場合がある
・コンパクト設計が災いし焦点幅が短い
・手ブレ補正が搭載されていない

以上が、私が実際に試用してきて感じた「メリット」と「デメリット」です。

「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」が必要かどうか問われると、私一個人的には「必要」と言えますし、余程画質にこだわっていたり高級レンズを使用されてきた方以外であれば十分な性能を有しているレンズです。

レンズはカメラ以上に画質が向上すると思います。このレンズは大三元レンズとしては低価格にもかかわらず十分な画質を吐き出してくれます。

説明を受けて「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」の良さがすごく伝わったわ!後は価格の問題よね。

そうですね。価格に関しては買う人の生活が関係していますので強要はできませんが、私は購入して非常に満足しています。

 

 

最後に

大三元レンズである「シグマ 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」の解像感やボケ感、そして接写能力の高さを持ち合わせていて、従来の大三元レンズより低価格で購入する事が出来ます。
大三元レンズといえば真っ先に「F2.8」によるボケを想像される方が多いと思いますが、実はF値が「F2.8」まで明るく出来る事で、「シャッタースピード」を確保したり「ISO感度」を低く出来る事が非常に有利になると言う事です。
通常のズームレンズに比べて「ワイド端で約1段分」「テレ側だと約2段分」有利になります。
暗い場所での撮影時「ISO感度3200」で撮影する場合だと「ISO1600~ISO800」で撮影出来る事になります。
また、「シャッタースピード」も同様に最大2段分速く出来るとなると撮影が有利になります。
その上で、解像感の向上やボケ感も手に入るこのレンズ「Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Contemporary」を購入して本当に良かったと思いました。

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