カメラ初心者こそRAW現像をするのがお薦め!

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カメラ設定・基礎知識

カメラ初心者の皆様、「RAW現像」「RAW」という言葉は聞いた事ありますか?

私は2012年9月に初めてミラーレスカメラを購入しました。カメラの知識がまったくなかったので、カメラ撮影をしている知人からカメラ購入のアドバイスをいただきました。

アドバイスいただいた会話の中から「RAW(ロウ)」の説明もありました。

その時はカメラについてまったく知らない素人だった事もあり、RAWの説明で「RAWは生データ」という事くらいしか記憶に残っていませんでした。

カメラ撮影をしていく中で、カメラの知識や機能を学んでいく中で「raw現像」という言葉をよく目にするようになりました。
最初は、ソニーの純正RAW現像ソフトをパソコンにインストールして、現像にチャレンジしましたが動作も遅く上手に写真を仕上げる事が出来ませんでした。それからまた通常の「JPEG撮って出し」で撮影をするようになっていました。

それからしばらく経ってから再び「RAW現像」にチャレンジしてみました。今度はソニーの純正RW現像ソフトではなく、「Phase OneのCapture One express(for Sony)」というサードパーティー製のRAW現像ソフト(無料)を使うようになってから、以前より満足のいく仕上がりになっていきました。操作方法や仕上がりもソニー純正RAW現像ソフトより使いやすく、よい結果に繋がったのだと思います。
このようにRAW現像ソフトとの相性があるので、自分に合うRAW現像ソフトを見つけて選ぶ事は非常に大事です

それではRAW現像ソフトを使うメリットですが次に説明する4つがあるので使っています。

 

【raw現像のメリット】
1. 写真の画質が向上するから
2. 撮影後に画質調整が出来るから
3. 撮影やカメラの知識が上がるから
4. ただ単純に楽しいから
他にも「RAW現像」のメリットは沢山あると思いますが、私はこの4つが「RAW現像」をしている理由です。
私は、カメラ初心者の方こそ「RAW現像」を学ぶべきだと思っています。その理由は、記事の中で詳しく説明をしていきます。
「RAW現像」は各メーカーで、無料の「RAW現像ソフト」が用意されています。無料で「RAW現像」をダウンロードが出来るので、チャレンジしないのは勿体ないのではないでしょうか?もしパソコンを持っていない方は、RAW現像ではありませんがスマホで画像編集アプリ等で、ぜひチャレンジをしてみて下さい。
カメラ初心者の方は、「カメラの操作」以外に「RAW現像」も覚えるのは大変だと思いますが、私は「RAW現像」を使って本当に良かったと思っています。また、今後もずっと「RAW現像」で画像調整して行きたいと思っています。

 

 

(RAW現像前データとRAW現像後データ)

 

 

カメラ初心者こそ「RAW現像」

RAW現像とは、「RAW現像ソフト」を使ってRAWデータの画像を調整した後「JPEG」や「TIFF」のファイル形式で保存する事です。
デジタルカメラ撮影において、撮影方法で記録形式は大きく分けて二つあります。
「RAWファイル形式」「JPEGファイル形式」の2種類が一般的です。
【RAWファイル形式】の特徴

(RAWファイルの利点)

・色情報が多い・豊富(12ビットや14ビットの色情報)
・カメラで撮影する時の設定をそこまで気にしなくて大丈夫

(RAWファイルの欠点)

・ファイルデータが大きい(データが重い)
・操作方法を覚えるのが大変
・RAW現像ソフトが有料(無料もありますが機能が弱い)
【JPEGファイル形式】の特徴

(JPEGファイルの利点)

・ファイルデータが小さい(データが軽い)
・メーカーが推奨する色で仕上がる(また手軽に仕上がる)
・JPEGファイルは多くの端末で利用されている

(JPEGファイルの欠点)

・画像編集をする場合RAWファイルより劣化する(8ビットの色情報)
・撮影前の設定が特に重要であり、仕上がりの画像が思った色や明るさに合わせにくい
「RAW現像ソフト」の「現像」とは何か?どうして「現像」と呼ばれるかと疑問に思われると思います。
これはもともとフィルム写真の時代、記録媒体のフィルムは撮影時において画像を確認することは出来ません。感光材料に現像液をつけ、画像を出現させる行為が「現像」です。
デジタルカメラもフィルムのように「RAWファイル形式」で保存された「RAWデータ」は画像ではないため、画像を見る事が出来ないために「RAW現像」をする事で画像を出現させる事から「現像」という言葉が使われます。
デジタルカメラの現像のプロセス(RAW現像)

1. カメラのシャッターボタンを押す。
2. シャッター幕が開いてセンサーに記録される。
3. センサーに入った光の情報をR・G・Bに変換して記録する。
4. 記録されたデータをRAWファイル形式で出力する。
5. RAWデータを、RAW現像ソフトを使って画像調整等を行い、JPEGファイル形式で出力する。(この「5」が現像にあたります。)

デジタルカメラ現像のプロセス(JPEG撮って出し)

1. カメラのシャッターボタンを押す。
2. シャッター幕が開いてセンサーに記録される。
3. センサーに入った光の情報を「R・G・B」に変換して記録する。
4. 記録されたデータをカメラの設定(彩度やコントラスト他)通りにカメラ内処理が行われ、JPEGファイル形式で出力する。(この「4」が現像にあたります。)

「RAW現像」の一番の魅力はなんといっても撮影時のカメラ設定に関係なく、後から自分が思う色味等に現像出来る事です。
撮影現場では見過ごしたり、気づけなかった画像調整を撮影後に調整する事が出来ます。しかも、画像編集と違って「RAW現像」は画質を劣化させることなく、何度も補正し直す事が出来ます。
「JPEG撮って出し」は基本その場で完成させるので、撮影前に「ホワイトバランス」「露出」「コントラスト」「彩度」など全て設定して撮影する為、見方を変えれば非常に難易度が高いと言えます。
一方「RAW現像」は、現像ソフトの操作を覚える必要はありますが、撮影後にいろいろな画像調整が行えるので失敗した写真を救済する事も可能です。

このように後から自由に編集を行えるのが「RAW現像」の利点です。

なんか、後から自分好みに変更できるのってズルくない?

実際、現場でカメラのモニターを見ながら完璧な色に合わせて撮影するのはかなり難しいと思います。それにプロの方であればなおさらその画像をプリントに使うのか、映像に映すのか目的の違いによって仕上げが異なるので、なおさら「RAW現像」の方が都合がいいんです。

なるほどね。初心者の方に「RAW現像」が向いている理由が分かったわ!

 

 

RAWデータとは

「RAW」とは「ロウ」または「ロー」と言います。「RAW」とは「生(なま)」の意味で、「生のデータを保存するファイル形式」です。
ミラーレスや一眼レフなどのデジタルカメラの保存形式は、「JPEG形式」だけでなく「RAW形式」で保存が出来ます。
「RAWデータ」は光の情報(赤色【R】・緑色【G】・青色【B】)をデータとして保存される為、フィルムカメラの「ネガフィルム」に近いといえます。「RAWデータ」から「JPEGデータ」に書き出す工程は、フィルムの暗室作業とよく似ています。
「RAWデータ」は加工していないデータの為、色情報が12ビットから14ビット程度まで記録します。その為、画像編集に向いたファイル形式となります。

 

 

JPEGデータとは

「JPEG」とは、画像データのファイル形式で「ジェイペグ」と読みます。
JPEGはフルカラー(約1677万色)の画像で保存できるため、写真などのデータ保存するのに向いています。圧縮して保存する為に、データも軽くなります。デジタルカメラの写真データには基本「JPEGデータ」として保存されます。
※「JPEGデータ」は8ビットの色情報(約1677万色)しかありませんので編集には向いていません。

 

 

RAWデータ・JPEGデータの色情報について

【8ビットの色情報】
ビット数は色の階調を表しています。8ビットは2の8乗で256となります。
デジタルカメラは「R・G・B」の色で記録しているので、レッド・グリーン・ブルー各256階調となるので3つを掛け合わせると全体で約1677万の階調となります。
【12ビットの色情報】
ビット数は色の階調を表しています。12ビットは2の12乗で4,096となります。
デジタルカメラは「R・G・B」の色で記録しているので、レッド・グリーン・ブルー各4,096階調となるので3つを掛け合わせると全体で約687億1947万の階調となります。
【14ビットの色情報】
ビット数は色の階調を表しています。12ビットは「2の16乗で16,384となります。
デジタルカメラは「R・G・B」の色で記録しているので、レッド・グリーン・ブルー各16,384階調となるので3つを掛け合わせると全体で約4兆3980億4651万の階調となります。
一般的なパソコンのモニターや、印刷入稿データなどは8ビットが主流なので、色情報は8ビットでも十分と言えます。しかし「RAW現像」による画像編集を行う場合、色の破綻や微妙なグラデーションが崩れる恐れがあります。そのため余裕をもった12ビットや14ビットの色情報があるので画像編集をしても綺麗に仕上げる事が出来るのです。そして現像が確定してから最後に8ビットのJPEGデータに変換されます。

 

 

RAW現像のメリット

RAW現像の一番メリットを感じるのは、階調表現が豊富である事です。
JPEGの8ビットの色情報に比べRAW現像の12ビット以上の色情報は、画像編集時に大きく違いが出てきます。
また、カメラで撮影した「JPEG撮って出し」と「RAW現像」で、実際にどのくらい違いが出るかをお見せします。
(「JPEG撮って出し」と「RAW現像」仕上がりの比較)
このように明暗差のある撮影をすると、違いが一番出ると思います。
逆光の為に空は「白飛び」、地面は「黒つぶれ」するようなシチュエーションがまさにそれです。
まず、この写真は太陽光と光芒を主題にした撮影となります。
主題である光芒と雲を綺麗に見せたいので、左の「JPEG撮って出し」は本当はもう少し暗くして、雲のグラデーションを見せたかったのです。しかし暗くすると地面がもっと暗くなってしまいますので、ギリギリこのバランスで撮影をしました。
「JPEG撮って出し」は空がかなり明るい為に、青色が薄くなります。一方地面は明暗差が大きいので暗くなります。地面をもう少し明るくすると、空はもっと明るくなり、もっと白くなってしまいます。
次に、RAW現像を行うにあたって、撮影前の露出をご覧ください。
(「RAW現像前」の露出と「RAW現像後」の露出)
左の写真が、RAW現像を行う前の露出となっています。
「白飛び」と「黒つぶれ」に関して、デジタルカメラの特徴として「白飛び」はデータが消えやすく、「黒つぶれ」はデータが残りやすい傾向があるので「白飛び」をしないように、アンダー目で撮影するのがコツとなります。
光芒と雲のグラデーションを見せるのが一番の目的なので、「-1EV」の露出で撮影しています。
地面などはかなり暗い写真ですし「JPEG撮って出し」だと明らかに失敗写真ですよね。しかし「RAW現像」を前提に撮影するにはこの位の露出で正解となります。
もし、RAWデータが8ビットの色情報しかなければ、とても右の写真のように色彩豊かな写真に仕上がる事はないでしょう。これはRAWデータの膨大な色情報がある事で、肉眼で見たような写真に仕上げる事が出来るのです。

「RAW現像」はこのように肉眼で見た明るさのバランスで再現する事が出来ます。

確かに、「撮って出しJPEG」だと肉眼で見た明るさのバランスにならないわね。

「RAW現像」は実際に人の目で見た明るさのバランスに整える事が出来るのです。

 

 

「JPEG撮って出し」と「RAW現像」の違い

「JPEG撮って出し」も「RAW現像」共に最終は1枚の「JPEGデータ」で完成となります。
「JPEG撮って出し」と「RAW現像」の「JPEGデータ」完成までの一連の流れを簡単に説明をします。
※この説明図は大まかな流れを分かりやすく説明しています。あくまで参考程度でご覧下さい。
(「JPEG撮って出し」と「RAW現像」の一連の流れ【図】)
「JPEGデータ」は色の情報量が8ビットで、色の情報量が12ビットのRAWデータに比べ画像編集では不利です。
その為、JPEGデータから画像編集をした場合、色が崩壊してしまう恐れがあります。
また、白飛びや黒つぶれを補正する場合もJPEGデータは復元が困難になります。
※適正露出で簡単な色調整の場合は問題なく行えます。
RAWデータの場合、12ビットや14ビットデータとなり色の情報量が豊富なため、画像編集で余程極端な調整をしない限りは問題なく高画質に仕上げる事が可能です。

 

 

RAW現像ソフトについて

私が現在パソコンにインストールしているRAW現像ソフトはこの3本です。
・DxO Photo Lab 7(サードパーティーのRAW現像ソフト)
・SILKYPIX Developer Studio Pro 11(サードパーティーのRAW現像ソフト)
・Imaging Edge Desktop(ソニー純正のRAW現像ソフト)
※以前は、上記3本のソフトに「Capture One express(for Sony)」を使用していました。パソコン買い換え時に、再度インストールを試みましたがこのソフトは既に終了となっておりインストールが出来ませんでした。
RAW撮影したデータは、RAW現像ソフトがないと基本映像を見る事が出来ません。
カメラメーカーが用意した「純正RAW現像ソフト」と、サードパーティーが用意した「RAW現像ソフト」をご紹介します。
特徴として「純正RAW現像ソフト」は、無料で使用する事ができます。
画像処理エンジンが同じなのでメーカーの絵作りにこだわりを感じたい方は「純正RAW現像ソフト」がお薦めです。また、メーカー固有の機能も「純正RAW現像ソフト」に反映できるのも大きな利点です。
サードパーティーのRAW現像ソフトは、各社それぞれ特徴があり出てくる絵に大きな違いがあるのも特徴です。
もう一点注意点があり、RAW現像ソフトを使うにあたってパソコンの性能が大きく影響してきます。
パソコンが高性能だとRAW現像ソフトの動作は快適に操作できます。RAW現像をインストールする前に推奨スペックを確認しましょう。スペック的に厳しいパソコンだと露出を変更してもツーテンポくらい遅れて一気に色が変わったりします。レスポンスが非常ひ悪いです。場合によってはソフトが落ちたり、フリーズしてしまう事もありますので注意して下さい。

 

 

写真編集の操作方法と機能の豊富さ

特に初心者の方が、RAW現像ソフトを行う上で重要になるのが「操作のわかりやすさ」と、「動作の快適性」だと思います。
操作方法に関しては「慣れ」がありますので、何回も操作を行っていくうちに解決されると思います。動作の快適性に関しては特に重要で、動きが悪いと画像編集するのが苦痛に感じるようになると思います。
純正メーカーのRAW現像ソフトはやはり機能の制限が多いです。基本的な機能はどのソフトも対応していますが「部分調整機能」の「マスク処理」など一部のメーカー以外対応していないです。対応していてもサードパーティーのRAW現像ソフトに比べて出来る事に差があります。
より細かく調整したり、自分好みに調整したい方はやはり有料のRAW現像ソフトがお薦めになります。まずは、純正メーカーのRAW現像で一通りの操作をしていくうちに、不満が出てくると思います。その不満が有料RAW現像ソフトで改善出来たり、もっと便利で必要な機能を確認して購入の検討をするという流れでいいと思います。

「RAW現像ソフト」は、「機能性」が明らかに純正RAW現像ソフトより、有料ですがサードパーティー製のRAW現像ソフトがお薦めです。

 

 

有料のRAW現像ソフトの実績や知名度

RAW現像ソフトを選択するのに、実績や知名度は非常に重要となります。実績や知名度がある程たくさんの方も使われているので、操作方法をブログ記事や動画解説で調べる事が出来ます。
また、実績や知名度があるソフトほど定期的なアプデートなど改善してくれますので、安心して使う事ができると思います。
どのソフトも数日から1か月程度無料で使用する事が出来るので、一度ダウンロードして実際に操作してみる事が大事です。この場合に注意点があり、日数の期限があるので計画を立ててからダウンロードしるのが好ましいです。
まったく操作した事がない方は特に、操作方法がよくわからない事もあり時間がかかるものです。1か月があっという間に過ぎてしまうかもしれません。
無駄に時間が過ぎてしまうのは勿体ないので、先に無料のRAW現像ソフトで、基本的な操作を学んでください。
「露出」「コントラスト」「彩度」「ホワイトバランス」くらいでもいいので、スライダーで動かして画像がどのように変化するのかを理解するだけでもいいと思います。それから無料期間のソフトをお試しされた方がいいと思います。

ソフトのよって操作がずいぶんと違います。特に初心者の方は機能や操作がよくわからないと思います。実績や知名度がないと、検索しても操作方法があまり載っていない事があるので注意が必要です。

 

 

有料のRAW現像ソフトの料金

ここが一番気になる部分だと思いますが、購入する場合はRAW現像で出来る事が料金に対して適正かどうかが基準になります。
また、RAW現像ソフトは「買い切りモデル」「サブスクリプションモデル」の2つの料金体制になっています。
「買い切りモデル」と「サブスクリプションモデル」の特徴は次の通りです。

 

 

買い切りモデル

買い切りモデルとは、RAW現像ソフトを個人が所有する事です。
初期費用を支払えば継続的に使用できるのが最大の魅力です。
アップデートに関しては、バグの修正や性能の安定化などの小さなアップデートは無料で提供されます。しかし新機能が搭載された大きなアップデートは、追加料金で新しいバージョンを購入する事が出来ます。(この場合、通常で購入するより安く購入できます。)
買い切りモデルの料金相場はおよそ2万円弱~5万円程度です。
【買い切りモデルの利点】
買い切りモデルのいい所は、一度購入すれば長く利用できる事です。それによって費用を抑える事も出来ます。
メーカーにもよりますが、2~3台分のインストールが可能であると思います。パソコンとスマホにインストールしたり、別々のパソコンに入れてRAW現像をする事も可能です。
私はパソコンのみでRAW現像を行ていますので、1台分のみインストールしています。
パソコンを買い替えた時に、ストックがあるので無料でインストールする事が出来ました。
【買い切りモデルの欠点】
RAW現像ソフトの動作不良や、カメラ&レンズの新しいプロファイル更新は都度行われますが、機能の追加や新しいモデルが発売された場合その機能が使えない事です。
新しい機能が追加されたら使ってみたいと思います。その場合は、割安で新しいモデルに追加をする事は可能ですが、結局サブスクリプションモデルとの価格差がなくなる可能性があります。毎回新しいモデルに変わったらインストールするのではなく、1回飛ばしてその次のモデルでインストールするなど工夫すると価格を抑えられていいと思います。

 

 

サブスクリプションモデル

RAW現像ソフトを1年間契約か1か月契約で、支払う事により使用する事が出来ます。
「買い切りモデル」のように購入して所有するのではなく、サブスクリプションモデルはサービスの使用権が提供されます。つまり「利用する権利」を購入する事です。
RAW現像ソフトによって「サブスクリプションモデル」のみ購入と「買い切りモデルもしくはサブスクリプションモデル」を選択して購入できる2パターンがあります。
基本的に「サブスクリプションモデル」を2年継続すれば「買い切りモデル」より高い金額になります。
【サブスクリプションモデルの利点】
バージョンが常に新しく更新され、最新機能や拡張機能を使用する事が出来ます。
「買い切りモデル」を購入してやはり使えない等の不安がある方は、いつでも解約できる「サブスクリプションモデル」で始めるのも一つの手です。
【サブスクリプションモデルの欠点】
月額または年額で料金が発生します。
1年目だと「買い切りモデル」より基本的に費用は安く済みます。継続して続けていくと「買い切りモデル」より維持費が多くかかってしまうので注意が必要です。

 

 

基本的なRAW現像で行える調整

露出調整(明るさの調整)
画面全体の明るさを調整する機能です。暗い画像を明るくしていくと、ノイズが増えていきます。
ホワイトバランス調整
色温度を調整する事で、自然な色で調整できます。
カメラで設定したホワイトバランスを、後から好きな設定に画質劣化することなく調整できます。
彩度の調整
色の鮮やかさを調整する機能です。彩度を上げ過ぎると不自然な写真になります。
彩度を完全に下げてしまうとモノクロ(白黒)の写真になります。
コントラストの調整
明るい色と暗い色の明暗差を調整する機能です。強めていくとシャープに、弱めるとソフトな印象になります。
シャープネスの調整
画像をよりシャープにしたい場合は上げています。ソフトな画像を好みの場合は下げる事で調整します。シャープを上げ過ぎるとノイズが発生するので注意が必要です。
ノイズリダクションの調整
画像にノイズが出て気になる場合、ノイズリダクションでノイズを除去出来ます。
強めていくとノイズが軽減していきます。副作用としてノイズリダクションを強くかける程、ボヤけた画像になっていきます。シャープネスとは対照的な関係となります。
ハイライト、シャドウの調整
ハイライトは、明るい部分の露出調整が出来ます。白飛びを防ぐために下げたり、クリア感を出すために上げたりします。
シャドウは、暗い部分の露出調整が出来ます。暗部のディテールを出すために上げたり、浮いた黒色を締めるために下げたりします。
トーンカーブの調整
トーンカーブを使う事で、明るさやコントラストを調整する事が出来ます。
コントラストの調整スライダーより、トーンカーブでコントラストを調整する事で細かい調整や、大幅な調整をする事が出来ます。

このような調整は、全て無料のRAW現像ソフトに搭載されています。
有料ソフトは、基本的な調整以外に各メーカー毎さまざまな機能が搭載されています。

 

 

カメラ純正メーカーのRAW現像ソフト

カメラ純正メーカーのRAW現像ソフトは、同じメーカーのカメラでしか使用出来ないので注意が必要です。
※CANONはCANON専用のRAW現像でしか現像する事は出来ません。

紹介するカメラ純正メーカーのRAW現像ソフトをご紹介します。(全てではありません)

Imaging Edge Desktop | ソニー
Imaging Edge Desktop のサポートページです。ソフトウェアのダウンロード、使いかた、対応機器、Q&Aなどを閲覧できます。

【特徴】
ソニー専用の無料RAW現像ソフトです。
基本的な編集機能は一通り揃っています。ソニーやニコン独自の、白飛びと黒つぶれを抑える「Dレンジオプティマイザー」を調整する事ができます。
また、シャープネスには(「オーバーシュート」「アンダーシュート」「しきい値」の項目で細かく調整する事が出来ます。
他メーカーのRAW現像ソフトの比べ、特別な機能がなく特徴が弱いように感じます。しかし特徴があまりない分、RAW現像を覚えるのにシンプルで分かりやすいのかもしれません。
また、ソニーの絵を出したい場合は、このRAW現像ソフトを使用するといいです。

Digital Photo Professional 4.17.0 for Windows
キヤノン製品用ソフトウエア Digital Photo Professional 4.17.0 for Windowsのダウンロードページです。

【特徴】
キャノンユーザー向けの無料RAW現像ソフトです。
基本的な編集機能は揃っており、一番の特徴である「デジタルレンズオプティマイザ(レンズ収差や回折現象による解像劣化を改善し、解像感を上げる機能)」で調整が可能です。
また、色調整機能が8つの色ごとに「色相」「彩度」「明るさ」を調整出来るなど無料RAW現像ソフトとしては十分な機能性だと思います。
他にも、無料RAW現像ソフトとして珍しく、部分補正が使えます。(選択した箇所の「明るさ」「コントラスト」「色相」「彩度」を調整できる。5箇所まで登録可能)
そして、ゴミ除去やコピースタンプ(画像のゴミを除去したり、別の場所をコピーすることが可能)といった機能があり、有料ソフトを使わずにDPP(Digital Photo Professional)を好んで使い続けている方もいます。

https://downloadcenter.nikonimaglib.com/ja/download/sw/268.html

【特徴】
ニコンユーザー向けで使用出来る無料RAW現像ソフトです。ニコン特有の色味で画像調整を行う事ができ、キャノンと同様に現像ソフトの機能の豊富さが特徴だといえます。ソニーの「Dレンジオプティマイザー」と同様の機能である「アクティブDライティング(白飛びと黒つぶれを抑える機能)」が使えます。他にも色調整機能では「LCHエディター」といって指定した色の「彩度」「色相」「カラー明度」「明度」を微調整出来ます。そして、無料RAW現像ソフトでありながら部分調整機能である「カラーコントロールポイント」が使えます。(選択した場所の似た色の部分のみ「色相」「彩度」「明るさ」「コントラスト」等の値を調整可能)さらにはレタッチブラシにより画像内に写り込んだホコリやゴミなどの除去が可能です。このソフトもキャノン同様、有料ソフトを使わずにNX Studioを好んで使い続けている方もいます。

FUJIFILM X RAW Studio
FUJIFILM X RAW STUDIOのダウンロードはこちらから

【特徴】
富士フィルムユーザー向けの無料RAW現像ソフトです。
専用のケーブルでカメラとパソコンを繋げる事で、カメラ内の画像エンジンを使ってRAW現像をします。
カメラで撮影する場合と完全に一致した画質を得る事が出来るのが特徴です。
また、富士フィルムカメラの特徴であるフィルムシミュレーションも活用する事が出来ます。
露出やピント以外の設定を後からパソコンで変更して現像を行う事が出来るので、撮影の負担が大幅に減らす事が出来ます。

SILKYPIX Developer Studio SEバージョン
『SILKYPIX Developer Studio SEバージョン』はPanasonic社製デジタルカメラのRAWデータから、「ノイズが少なく解像感の高い高品位な映像」を生成するRAW現像ソフトです。

【特徴】
有料の「SILKYPIX Developer Studio Pro」からマスク機能や合成機能を省いた廉価版の無料RAW現像ソフトです。
色を変更をする「ファインカラーコントローラ」は指定した色ごとに「色彩/彩度/明度」が変更・調整出来るので大幅な色の変化が楽しめる機能です。
また、ホワイトバランスを微調整する機能もあり、カラーサークルで指定した色へ微調整する事が出来ます。
他にも「スポッティングツール」はゴミや不要物を消去する事が出来て大変便利です。

ソフトウェア ダウンロード | OM Workspace | OMデジタルソリューションズ

【特徴】
OMシステムユーザー向けの無料RAW現像ソフトです。
富士フィルム同様、専用のケーブルでカメラとパソコンを繋げる事でRAW現像を行います。
通常のRAW現像ソフトと違い、カメラの画像処理エンジンを使用しカメラで撮影する場合と完全に一致した画質で現像を行えます。
他のメーカーRAW現像ソフトとは違うのが「AIノイズリダクション」が使う事が出来ます。
但し、別途ダウンロードが必要だったり使用出来る場合の制限があります。
使用出来る制限は、カメラのISO感度が800未満やライブND、多重露出、画像合成したものには効果がないそうです。また、パソコンのWindowsの場合64bit 版で、NVIDIA製ビデオカード(VRAW4GB以上)にみ対応とパソコンの性能による制限があります。

私はソニーのカメラを使っているので「Imaging Edge Desktop」をダウンロードしています。キャノンやニコンの純正RAW現像ソフトの方がいろいろな機能があり他のメーカーより高性能に感じます。

それでも各メーカー無料でRAW現像ソフトを準備しているのは、非常にありがたいよね。

 

 

カメラ純正メーカー以外のサードパーティーRAW現像ソフト(有料)

サードパーティーが用意したRAW現像ソフトは、さまざまなメーカーのカメラを使用する事が出来ます。
また、多くのプロフェッショナルな写真家からも支持されているのもこのサードパーティーのRAW現像ソフトになります。
撮影したRAWデータは、RAW現像ソフトによって画像が違って出力されます。これは各メーカーのデモザイク処理よって出力される画像データが違うからです。
試用期間が準備されているので、実際に操作してみて選ぶ事が出来ます。
私は、純正RAW現像ソフトよりもサードパーティーRAW現像ソフトがをお薦めします。やはり出来る事が圧倒的に多く、高品質に仕上がる可能性が高いと思います。
それではサードパーディーのRAW現像ソフトをいくつかご紹介します。
https://www.adobe.com/jp/products/photoshop-lightroom.html

サブスクリプションプランのみ

【特徴】
RAW現像ソフトと言えば「Lightroom」というくらい有名なソフトです。
極論「Lightroom」があれば他のソフトは必要ないのかもしれません。
それくらい動作の快適性や、調整の種類が豊富でAIを使った画像処理が優秀だと思います。
私はコストの関係から「サブスクリプション」でしか使えない「Lightroom Classic」は今後も使う事はないです。
「サブスクリプション」が問題ない方は、一番お薦め出来るRAW現像ソフトだと思います。

Capture One Pro: プロフェッショナル写真編集ソフトウェア
撮影、編集、コラボレーションに必要なすべてのツール。

サブスクリプションプランと、買い切りプラン

【特徴】
ソフトの処理もサクサク動作し、露出やコントラスト等のスライダーを左右に動かした時の画像の反映に遅れが出ないなど快適に動作し、調整がしやすいのが素晴らしいと思います。
また、「クラリティ」や「ストラクチャ」という機能も効果がよく出て使いやすいです。
私は初心者の頃、無料で使える「Capture One express」をダウンロードして長年に渡り使用してきました。低性能なパソコンでもサクサク動く動作や、画質の良さ、機能も分かりやすく使用出来たのは高く評価します。
欠点は、買い切りもサブスクリプションも価格が高い事です。お試し期間で実際に操作して気に入り、価格に対しても買う価値を感じるのであればお薦めのソフトとなります。

Luminarを購入 | Skylum
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サブスクリプションプランと、買い切りプラン

【特徴】

このソフトの特徴は何と言ってもAI機能を使った処理が充実している事だという事です。
特に、空の入れ替えが行える「スカイAI」などの機能はすごいと思います。他にも不要部の除去や、人口太陽光を追加して光の強弱の調整の他、霧を追加して調整する事も出来ます。
「Luminar Neo」独自の手軽に操作できるAI機能が気に入れば買いのソフトだと思います。
ただし、パソコンの性能が大きく左右するそうで動作が少し重いようです。実際に無料期間で試されてから判断して下さい。
また、買い切りプランとサブスクリプションプランの2種類が準備されており、どちらも価格が安いのが特徴です。

SILKYPIX Developer Studio Pro12 - SILKYPIX.COM
SILKYPIX Developer Studio Pro12 の製品情報をご案内しています。

買い切りプランのみ

【特徴】

このソフトの一番の売りは新デモザイク処理技術「クリアビュー」を搭載し、解像感が大幅に向上し繊細で細かい描写となります。色変換に関しても「ファインカラーコントローラ」により色相や彩度をより細かく調整する事が可能となりました。青空を夕方の色に変える事も出来る大胆な調整も可能です。
露出や他のスライダー変更の動作に関しては、Capture Oneに比べ画像の反映が遅いです。
また目玉となっている機能として、複数の写真を合成する「超解像」という機能は、高画素&高解像度の写真を作り上げる機能です。解像度とノイズ除去ともに通常より高画質に仕上げる事が出来ます。他にもさまざまな合成機能があるのが特徴です。(注:HDR合成機能はありません)
操作方法は少し独特ですが、このソフトは純国産の「RAW現像ソフト」ですので、慣れてくれば操作しやすく感じると思います。
価格もそれほど高くないのでお薦めできるソフトだと思います。

DxO PhotoLab 8:最高クラスの RAW 画像編集 - DxO
AI を活用したノイズ除去、最先端の光学補正、そして強力ファイル管理機能を備えた RAW 写真変換/レタッチ/編集ソフトウェア。

買い切りプランのみ

【特徴】
このソフトの一番の人気である「ノイズ除去機能」や「レンズのソフトネス補正」が強力です。
この2つの機能は、私が気に入っている点でもあります。
他に部分調整機能で「コントロールポイント」「コントロールライン」という他のRAW現像ソフトとは違った調整が可能で、前者は円形のポイントの調整、後者はラインの調整を感度を変更して程度をコントロールして調整します。この4つの機能が私がこのソフトを使っている理由になります。
動作も「SILKYPIX Developer Studio Pro 11」よりも画像の反映が速いです。
欠点としては、HDR合成を含め合成機能がない点です。合成が出来ないと割り切ってしまえば何も問題はありませんがここは注意する必要があります。
価格もあまり高くないので、機能が気に入ればお薦めできるソフトだと思います。

 

各メーカーそれぞれに特徴があるので、自分にあったRAW現像ソフトを見つけて下さい。私は現在メインで使用しているRAW現像ソフトは「DxO Photo Lab 7」です。サブとして「SILKYPIX Developer Studio Pro 11」とソニー純正RAW現像ソフトの「Imaging Edge Desktop」を使っています。

 

 

最後に

RAW現像がなぜ初心者にお薦めなのか、ご理解できましたでしょうか?
古いカメラでも、新しいRAW現像ソフトで画質が向上します。これは画像エンジンやデモザイク処理の性能が上がるからです。
新しいカメラで新しい画像エンジンになって画質が上がったのと同じ考え方です。
JPEG画像は「色」や「コントラスト」、「シャープ処理」などを行う事で画像を調整する事は出来ます。調整する事で見た目は良くなっても画質はむしろ劣化していきます。
RAWデータは昔に撮った写真が、RAW現像ソフトで新しく生まれ変わるのです。
例えば、気に入った写真や思い出の写真が高感度撮影によりノイズが多く入っていたとします。
そういった場合でも「DxO Photo Lab 7」の「Deep PRIME XD」を使えばビックリする程ノイズが綺麗になくなります。通常ノイズリダクションを強くかければ通常「のっぺり」したり「ボヤける」のですが、「Deep PRIME XD」を使えばノイズが消えた上にシャープな画像になります。
このようにRAWデータを残しておけば、RAW現像ソフトが進化すれば画像は今より進化する可能性があります。
RAW現像は出来る事が膨大にあります。私もまだまだRAW現像を、使いこなす事ができていません。たくさんの事を経験していきながら、いろいろな現像方法をこれからも学んでいきたいと思います。この記事をご覧になられている方もRAW現像にチャレンジされて、素敵な写真をもっともっといい写真に仕上げていって下さい。

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